ツラツラ

http://www.mxing.com/ のBBSに投稿があった、河川敷のモトクロスに関して。考えをまとめるのに、ツラツラ思ったことを書いてみます。
いきなり例え話。
ウチの集合住宅はペットの飼育が禁止されています。でも、実際には室内犬を飼っていると思われる家が少なからずあります。そこで「みんな飼ってるんだから、ウチも」とラブラドールかなんかを飼い始めた人がいたりするわけです。さすがに管理組合が、改めてペット飼育禁止を打ち出す。すると「○○さんちがあんな大型犬を飼うから家のクーちゃんまで飼えなくなってしまった。とんだトバッチリだわ。」と室内犬を飼っていた人が、ラブラドールの飼い主さんを非難するわけです。一方で、「犬やネコはダメに決まってるわよ。でもウチみたいに小鳥を飼うのはいいわよね。」なんて人もいる。ところが小鳥がまき散らした餌がベランダにこぼれて、そこにスズメやハトが集まってくる。下の階の奥さんは、ベランダに洗濯物を干すことができない。
場所を変えて。
最近見なくなったけど、湾岸地区でバイク小僧がローリングを始める。転倒者が出ると、後続に知らせたりこぼれたガスやオイルを拭いたりして、彼らなりに安全に気を使っている。そこに4輪のドリフトの連中が仲間を連れてやってくる。歩道には仲間だけじゃなくギャラリーまで集まって来て、ヤンヤはやし立ている。それからは警察が来て解散させられてはまた集まってのイタチゴッコ。警察から港湾管理局に対策しろと指示が入って、その近辺は関係者以外立ち入り禁止となったり、コーナーごとにキャッツアイが埋め込まれたり、バンプが付けられたりして、とてもじゃないけど走れたもんじゃない。バイク小僧たちは、「ドリフトの連中が来たから。」と文句を言って姿を消してしまう。
更に場所を変えて。
河川敷のグラウンドで、早朝、ゴルフの練習をするオッサンがいる。アプローチショットの練習だったら、別に迷惑にはならないだろうと彼は考えていてる。中にはフルスイングで捨て球をかっ飛ばす飛ばし屋もいる。ジョギングしてる人や、犬を連れて散歩してる人にとっては、気持ちのいいことではない。その場所を避けるようになる。
「誰に迷惑をかけてるわけじゃないし。」という意見は、それぞれのマナー感に基づくものだ。夜勤明けで寝ようと思ったのに隣の留守宅で犬がキャンキャン泣き続けて眠れないとか、洗濯物がフンで汚れるとか、コンテナを積んだトレーラーが交差点の度に急減速を強いられてるとか、河川敷に住んでるホームレスというか、ブルーシートホームの住人が戦々恐々としているとか、想像力はなかなか隅々まで届かない。
マナーはあくまで主観だし、禁止するのは簡単なようだけど、いくらルールを作ってみても、必ず誰かが隙間を見つけて、新手が現れる。
20数年前、多摩川の河川敷、第三京浜の下でモトクロスしてました。そこがダメになると川崎側に渡ったり、浦安の鉄鋼団地まで足を伸ばしたりしてました。学生で金がなかったってこともあるけど、理由はそれだけではなかった気がする。楽だったから? 「誰にも迷惑かけてないじゃん。」とか、「みんなやってるじゃん。」って感じで、あまり深く考えてなかったと思う。
でも、どうなんだ。いつまでも長く楽しみたいし、広く沢山の人に認知して欲しいし、素晴らしいスポーツなんでとアピールしたい。だから、ちゃんとしたコースで乗るようになった。このちゃんとしたってのが案外クセモノで、実はちゃんとしてなかったがために、走れる場所(コース)がどんどん減っているのも現状。
果たしてどうすべきなのか、それは常に自分に突きつけられた問題だと思う。個人の問題のようで、実は全体のモラルが問われている。
…やっぱり、コレだという答えを出すのは難しいなぁ。
難しいなぁ…の続き(加筆)。
仮にロードだったら、決められたというか定められた場所(サーキット)以外での走行なんてあり得ないですよね。大昔中央自動車道の大月線で、軽トラからロードレーサー降ろして慣らしだかセッティングだかしてる人がいてタマゲタことがあるけど、それはある意味伝説だし、例外中の例外。
バイクブーム&レプリカ全盛の頃、峠を攻めるライダーが大勢現れて社会問題になったけれど、冷静に見ればあれはただの暴走で、4輪のドリフトも専用のコース以外でやれば、やっぱり暴走だと思う。
でも、これが野球やサッカーならどうだろう。グラウンド外でのキャッチボールやリフティングも、それはやっぱり野球だしサッカーの一部分だと思う。河原のモトクロスはこれに近い気がしないでもない。キャッチボールやサッカー禁止の立て札のある公園って少なくなくて、肩身の狭いところも似ている気がする。
周りへの配慮があるかどうか…がポイントのような気もするけど、根本的に違う気もする。
やっぱり難しいなぁ。まだ、当分答えは出なさそう。またなんか思いついたら加筆します。
まだ考えてます(追記)。
乗る(走れる)場所を確保するってすごく大変です。ライダーにとっても、コースを管理される方にとっても。
それは誰もがそう思ってると思う。
アメリカでも最近は少なくなったらしいけど、フリーライドできるエリアがあったら最高ですよね。河原や海岸、埋め立て地などの場所が、日本だとそれに相当するんだと思う。
モトクロスってタダでさえいろいろお金がかかるから、無料はありがたい。でも、タダで走れる場所がいっぱいあって、有料のコースにライダーが行かなくなったら、コースを維持管理されてる人や会社は、たまったもんじゃない。
有料のコースにもいろんな事情があるだろうけど、タダのコースがどんどん増えたら、専業でやってるところは死活問題にもなりかねない。でも実際は、走れる場所がどんどん少なくなっているので、モトクロス好きの人が好意で、なんとかコースを維持してくれてるってのが現状。
有料のコースにもいろいろな事情と書いたけれど、走行料と施設の内容が見合ってるかというのも、走りに行く(行きたい)ライダーにとっては、大きな要素。対費用効果に見合わなければ、しかもタダで走れる場所が近くにあれば、ライダーがそっちに流れて行くのは当たり前だと思う。でも、それで有料コースは更に営業が行き詰まって採算が合わなくなり、結果として閉鎖に追い込まれるなんてことも、少なからずある(あった)に違いない。
そうやって考えると、今後日本のモトクロスの環境がどうなって行くかってのは、全てライダー次第なんだと思う。
難しいなぁ…。


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