INSIDE OUTSIDE 東福寺さんのこと ep3 「東福寺さんと富士山の話」

この夏、一大決心をして北欧スウェーデンに飛びました。日本から髙木 碧選手と江藤彪之介選手が派遣された「YZ BLU CRU Cup SuperFinale」の取材が主な目的ではありましたが、併催されたのがここしばらく足を運べずにいたMXGP、しかも名門コースと呼ばれるウッデバラが会場ということで、気持ちを抑えることが出来ずにエイヤッとジャンプした次第。

行きがスイスのチューリッヒ乗り換え。帰りはオーストラリアのウィーンに一泊というフライトスケジュール。これだけ見たら、まるで豪勢な夏のヨーロッパ旅行みたいでしょ??(笑) でも実際は、夏休み真っ最中の激高チケットの中から見つけ出した格安プラン。しかもレンタカー高くて借りれたのは到着した1日のみ。金曜日にウッデバラのコースで取材の受け付けをして先に到着していた日本チームと合流。その夕方空港に戻ってレンタカーを返却。バスと電車を乗り継いでみんなが宿泊していたトロルヘッタンに移動。夜は荷物を下ろしたバンの鍵を借りてシュラフにくるまって寝たんですけど、そこは北欧。日中はそこそこ暑いのに湿度が低いせいか汗かかないし、日が傾くと一気に涼しくなって夜は寒いくらい。スーパーの屋上駐車場から見た満天の星空。やってることは全日本の取材遠征&パドック泊とほとんど一緒ですが、猛暑の東京から遥々やって来た甲斐があったと言うもんです。

YZ BLU CRU Cup SuperFinaleとギフティングの活躍で大いに盛り上がったスウェーデンGPの話はまたいつか書くとして、今回は「東福寺さんと富士山」がテーマ。帰りの飛行機、今どきヨーロッパ便はロシアの上空が使えないので、北回りか南周りなんでてすけど、今回カムチャツカの火山で北回りもダメで、行きも帰りも中国の国境沿いを通過する西周りルートだったんですね。最後日本海越えて、さすがに疲れたなぁって思いつつシェードを上げたら富士山が見えて、隣のイタリア人親子に「雲の向こうに富士山が顔出してるよ。」なんて教えて上げたんですけど、そのときふと東福寺さんのことを思い出したんでした。

「日本一ってすごく素敵な経験なんですよ。でもそれは、実際になった者にしか分からなくて、どうやったらチームの子たちに教えて上げられるかなって。」これは東福寺さんがV9を達成した後のインタビューで出た言葉。「いつかチーム員と富士山に登りたいんですよね。当然準備も必要だし、頂上に辿り着くためには体力も使うだろうし、大変な思いをして山頂に立ったら、そこには間違いなく日本一の景色があるわけでしょ。そこから見える景色は表彰台の頂点、日本一になった時にボクが見た景色と同じなんじゃないかなって。」そうやって日本一になることの素晴らしさを伝えたいと言っていた東福寺さん。

ボクが好きな漫画に「浮浪雲」ってジョージ秋山さんの作品があって、その中で主人公が息子に向って「富士山に登ろうと心に決めた人だけが富士山に登ったんです。散歩のついでに登った人は1人もいませんよ」というシーンがあるんですけど、東福寺さんの言葉を聞いたときに、幾度もの苦難を乗り越えて辿り着いた景色って、どんななんだろうって思ったのでした。

まず行くって決めなきゃダメですよね。
明日はその東福寺さんとのお別れ会が埼玉県志木市で行われます。みなさんに会えたら嬉しいです。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です