18JMX Rd.9 MFJ-GP
最終戦へと持ち込まれたIA1、IA2、LMXクラスのタイトル争い。グランプリライダーのゲスト参戦。激マディの土曜日からベストコンディションへの変化。シーズンファイナルに相応しい舞台が整ったスポーツランドSUGOには、70年代や80年代の活況には遠く及ばないものの、全国各地から大勢のファンが参集していた。
一方で、20数年ぶりに開催される予定だったJSXの中止、トップライダーの引退や来季のレース数の削減など、残念な話題が華やかな雰囲気の裏側に影を暗い落とす。状況はいつだって留まることなく変化して行く。シーズン最後を締めくくるレースは、同時に生き残りをかけたバトルでもあった。
写真は、IA2クラスで再逆転チャンピオンとなったIA2古賀太基と1年間彼を支え続けたチームスタッフ。去年の最終戦、目前のタイトルを奪い取ったディフェンディングチャンピオン、1年間本場アメリカで戦ってきた地元の渡辺祐介と真っ向勝負を繰り広げ、最後は渡辺をねじ伏せた古賀が総合Vで栄冠を勝ち取った。
昨シーズンの終了と同時に、それまで在籍したチームが消失。行き場を失った古賀は、レース活動の継続を諦めざるを得ない状況に追い込まれた。その窮地を救ったのがチームオーナーの元木龍幸だった。日本のモトクロス界の発展と、若手の育成に全力を投じてきた彼の元に、大きな力が集まった。
一方で、キッズ時代からのライバルであり、ここまでタイトルを争って来た能塚智寛は、シーズン後半に失速。ホンダワークスというビッグチームをプライベート体制で打ち倒しての栄冠は、正しく快挙だ。
IA1クラスでは、ランキングトップでタイトル防衛をめざした山本 鯨が、第2ヒートのスタート直後に大クラッシュ。戦列離脱を強いられるアクシデントで、ランキング2番手に付けていた成田 亮の手に12回目の栄冠が転がり込む。LMXは畑尾樹璃が念願の初タイトルを獲得。ランキングを見れば、ホンダが初の全クラスを制覇を達成。IB Open以外、タイトル争いもホンダ勢同士という圧倒的なパワーを見せつけるシーズンとなった。
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