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ワークスvs.プライベート、対決の図式としてこれほど分かりやすいものはない。しかも両者は同じ福岡出身。IA昇格には2年の差があるが、子供のころからずっと競い合ってきた間柄だ。当時IB2とIB Openの2クラスに分かれていた国際B級で、Openクラスのタイトルを一つ手にしてIAに昇格した経歴も同じ。ライバルとして互いに意識しないわけがない。ただし先に書いたように、能塚智寛と古賀太基の立場は明らかに違う。2016年にタイトルを獲得し翌年世界選手権出場のチャンスを手にした能塚は、いわばエリート街道を進んで来たといってもいい。昨年の世界チャレンジは序盤で大怪我を負い戦列を離脱。再起を目指したこのオフにもアクシデントに遭遇し、ある意味今が正念場だ。ヘルメットに書かれた「AGAIN」の文字は、再びタイトルを取って世界へという気持ちの現れだろう。一方の古賀は失うものなどなにもない。昨年まで在籍したチームが活動休止となり、どうにか走れる場所を得たものの、この世界で生き残るためには勝つ以外ない。互いの意地がぶつかり合う。最後に笑うのは、果たしてどっちだ。