ユキヤコンコン
長岡市小国町で行われた「おぐに雪まつり雪上エンデューロ」というイベントに行ってきました。
去年の夏、カガシンちゃんのブッパーブートキャンプを取材に秋田に行ったときに、早朝辿り着いた会場で真っ先にお会いしたのが今回のイベントの実行委員の板屋さんたちで、「遊びに来てください。」と誘っていただいたのがそもそものきっかけ。
雪上FMXってのも1度見たかったんで、とりあえず行こうとは決めたけど、仕事の当てもないし、ニューMagooはバリバリ夏タイヤだし、そもそも行って帰って来れるのかって感じではあったんだけど、行けば何かがある気がして、それは行かないと決してわからないことだから、とりあえず行ってみようと…そんな感じ。
金曜日の夜から土曜日の午前中にかけて移動…の計画を立てたわけですが、しどきに400Fを取りに行って、そのまま新潟に向かうとなると、磐越道を使うことになる。関越道もそうだけど、磐越道は会津~新潟という豪雪地帯を通過しなきゃならないわけで、スノモのときみたいにトンネルの先だけチェーン履かせばなんとかなるだろうってわけにはいかないやね。
で、天気予報を見たら土曜日から荒れるっていうんで、1日前倒しして金曜日の朝東京を出発。実家で荷物整理して、しどきで400F積んで、気温の高い昼間の内に移動開始。エーゴに電話したらちょうど1時間先行してるようなので、「どうよ?」「高速は全然雪ないっス」てな感じで順調に走行。磐越から北陸道へ。日本海は見えなかったけど、でっかい夕日が見えた。暗くなった頃小国町に到着。下道も心配だったけど、融雪、除雪が行き届いていて、行きは順調過ぎるくらいに順調でした。
会場前で板屋さんと再会。週末須原スキー場でもフリースタイルのイベントがあって、エーゴたちはそっちに荷物を取りに向かったらしい。板屋さんと町のお風呂に入って食事済ましてから相野屋旅館に向かうとMX virusの連中もちょうど着いたところで、一緒に飲んでバカ話して寝た。
土曜日、夜の内から荒れるという予報だったけど、朝起きてもいい天気。会場で設営のお手伝いをちょっとだけして、へぇ~こんなところでレース(FMX)やるんだぁと感心してたら、午後になって雲が出てきて、雪が降り出す。1カ月以上も前から準備してきたらしいコース設営の最終作業がほぼ完了した夕方、ちらっと試乗させていただく。スゲェー面白い。実は路面、雪じゃなくて氷がベースなのね。踏み固めた雪に水を撒いて一旦凍らせないとコースを維持できないそうで、その上に新雪が載ってるもんだから、滑るのなんの(笑)。雪やこんこんの歌の中で庭駆け回ってる犬は、ちょうどこんな気分なのに違いない思いました。
夜、再び町のお風呂に行って食事して、大会本部でミーティング(飲み会)やって、夜はクルマで寝た。夜中からビュービュー風が吹きだして、横殴りの雪。ときどき霰もパチパチと窓に吹きつけてくる。そんなんで、何度か目が覚めたけど、前の晩はなんだか中途半端なというか、夜中2時頃目が覚めてしまい、あんま寝てなかったからしっかり寝た。旅館のあったかい布団より、トランポの中の方が熟睡できるオレってどうなのよ。
明けていよいよ決勝。雪は相変わらず。でも、天気は峠を越えたみたいで、ちょっとずつ回復に向かっているみたい。車内で着替えて外に出ると、エントラントのみなさんがいっぱい集まっていた。
レースは、これがまた面白いのよ。あんな難しい路面コンディションなのに、みんな走る走る。そんでコケるコケる(笑)。17年だか続いてるイベントだそうで、常連さんはこのレースのためにタイヤを作ったりして、速い人は信じられないくらいのスピードで走るんだよね。こりゃ太刀打ち出来ん。でもちょっとだけ走りたいなと1Hエンデューロに飛び入りさせていただく。みんなが元気にスタートしたあと1番後から走り出して、いつも通り5~6周走って上がろうか思ったけど(しどきモード)、いざ走り出したらこれまた面白くて、結局最後まで走り切ってしまった。
ちなみにコースはツルツルにデコボコが加味されて、真っ直ぐ走ることさえままならない状態。それなのになんでみんなフツーに走ってるのよと思って後から見ると、みんなタイヤをベコベコにしてるのに気付いた。400Fもコンマ5まで落してたんだけど、コースサイドに停まって前後ともプシューって聞こえなくなるまでエアを抜いてみる。なるほどだいぶ調子いい。と思ったらなんと右のコンタクトが脱落(笑)。新雪の白と圧雪の白と氷の白でただでさえ路面が分かりにくいのに、その上視力が左1.2、右0.01になって、もうなにがなんだか(笑)。でもそんなの関係ねぇーって走り続けたら、なんとか完走できた。…っていうか完走してしまった。
そんなわけで、このレースの写真は撮れませんでした。誘っていただいたお礼にみんなの走りを撮ってプレゼントしようと思ってたんだけど、相変わらずの行き当たりばったり、テキトー路線で申し訳ないです。でも、その分楽しめたので許してください。なんだそりゃ。
肝心のFMXはね、2回とも風が強くて苦戦してたけど、みんなここまで来たんだなぁと、撮影しながら思わず涙が出ちゃいました。実は土曜日の夕方、エーゴが一人でマシン整備始めて、どうした?って聞いたら、「あそこまでやってもらえたら、本気で返すしかないですよ。今持ってる最高の技やりますから。」と言ってたんでした。「あそこまで」と言った先には、暗くなったコースを除雪車のライトで照らしながらランディングの修正してるスタッフのみなさんがいて、そうだよなぁ、イベントって損得じゃなくて、情熱とか信頼とか人と人との結び付きで善し悪しが決まっていくんだよなぁと改めて思ったのでした。
全部のスケジュールが終わったあと、さすがにチェーン履かせて、町のお風呂の2階で行われた打ち上げというか慰労会にも出席させていただきました。ヘペヘペにはならなかったけど(笑)、美味いビールをいっぱい飲んだので車内で仮眠。夜中、目が覚めて帰路に。さすがの大雪で下ばかり見て走ったら、なんだか道を間違えて柏崎に出てしまい、途中の雪の峠道が少々心細かったですが、なんとかインターへ。北陸道は富山方面がチェーン規制で、「新潟から磐越に向かうんだけど、こういう場合はチェーン外した方がいいの?」って料金所のおじさんに聞いたら、「規制は磐越の安田からだねぇ。どっちでもいいと思うけどねぇ。」ってことで、一旦外して様子をみようかと思ったらいきなり真っ白(笑)。安田から磐梯熱海までの間はマジで豪雪だったけど、なんだかんだ、慎重に走って無事帰って来ました。
月曜日の早朝しどきに着いて、400F降ろして洗車してたらモトロマンの佐藤さんと優位、春菜ちゃんがやって来た。晩ごはん一緒に食べようってことになって、それまで実家で仕事して、スタミナ太郎で食事して帰京。
ここんとこなにやら凹んでたけど、行って良かった。いっぱい元気を頂いちまいました。
日本でバイクが売れないのは、雨が多いからだとか、雪で乗れない地域があるからだなんて言われてますが、実はただ元気が足りないだけなんじゃないかと思った。情熱持って生きようと改めて思った次第。スリップと転倒には気をつけながらね(笑)。