24 JMX Rd.8 MFJ-GP

ヤマハライダーのタイトル独占をLMX川井麻央が阻む形で幕を下ろした2024シーズン。振り返れば、いずれのチャンピオンも決して楽に栄冠を手にしたわけではない。
今シーズンも圧倒的な強さを誇ったIA1ジェイ・ウィルソン。しかし表彰台では「日本人も速くなっている。」というコメントを何度も口にした。シーズン中盤のピンチを跳ね返し、第7戦地元でのパーフェクトVで先輩格の横澤を突き放したIA2クラスの中島漱也も大きな成長をアピールした一人。IB Openの松岡力翔は、3シーズンのブランクを経ながらも諦めきれずB級7年目で栄冠を手にしたライダー。優勝回数はもちろん表彰台の登壇数でもライバルを大きく上回って手にした栄冠だった。
そして誰よりも厳しい試練を受けながら、見事に乗り越えて見せたのがLMX川井麻央だ。地元で迎えた開幕戦に圧勝するも、レース後に車両の規定違反が発覚して失格の裁定を受ける。正にどん底スタートからの大逆転。V4を決めた直後に発したコメントに対し、後日国内規律裁定委員会は川井とチームに訓戒の処分を与えることになるのだが、それはこの競技に全身全霊を打ち込み、ただ一人だけが立つことの出来る頂点へと上り詰めたチャンピオンの魂の叫びに他ならない。


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