15MXoN France
「エイトサウザンド」…話すことはもちろん、聞き取りもあやふやなので、念のため書いてもらう。「80000」、プレスルームの広報担当者に聞いた、ナンバーオブスペキュテーター。8万人だ。土曜日からすでにほぼ満員だったし、「ウィークエンド」って言ってたから、実は1日あたり4万人? いや、東京ドームの満員の観客を、あの緑の丘に詰め込んだらどうかな? とか、文字通り頭数を想像してみる。そんなことをしていると、その8万人の大歓声が正面から、横から、後ろからぶつかってきて、これまた文字通り会場を包み込む。
ネイションズには独特のルールというか、やり方があって、まずチーム戦であるということ。決勝は異なる排気量のマシンが混走するということ。モトクロスにアクシデントは付き物なので予選もB決勝も本決勝も、ワーストリザルトは除外される。ゼッケンは1-2-3、4-5-6、7-8-9と3の倍数くくりで去年の成績順。ことしは36ヶ国が参加し決勝は20ヶ国40台。決勝のグリッドは、予選トップ通過国が1-21、2番手の国が2-22。インを狙うかアウトに行くか。どっちのクラスのライダーを優先するかはチームの戦略。
土曜日、日曜日朝のフリー走行。コースインはゼッケン順。モトクロッサーの排気音がこだますると同時に、会場が熱狂に包まれる。だって、真っ先にコースに出てくるのがゼッケン1-2-3の地元フランスチームだからね。去年のリザルトがここに繋がる。普通ゲートオープンと同時にライダーはそれぞれ個々に飛び出して行くんだけど、フランスチームは数周に渡ってパレードラップを行った。お芝居の前口上みたい。それだけでもう8万人のボルテージは最高潮だ。20年前はカウベル。そこにチアホーンが入ってきて、更にチェーンソーが乱入。でも、バトルをしているとき、パッシングしたとき、抜き返したときの8万人の大歓声は、チアホーンやチェーンソー、マシンの排気音さえ上回る。
一斉にスタートして、抜きつ抜かれつ、飛んで転んでまた起きて走り出して…。ほんとうに面白くて感動できるスポーツだ。今年もここに来れて良かったと思う。
2016年はイタリア・マッジョーラ。2017年はアメリカ・グレンヘレン。誰か一緒に行ってください!!(笑)