ゼロハチIII

IIが↓こんなですからね、さぁ行くぞってときにスタートゲートにひっかかったみたいな、まるで腰砕け。ホント情けない。
でも、今シーズン取材しててあれこれ思ったことは、引き続き書いていくつもり。で今回は「音」についでです。
先日、って言ってもちょっと前ですが、08CRF250Rと450Rを試乗させていただきました。で、先週MFJ GP終わった後しどきに行ったら、なんとWR250Rが置いてあって、これまた試乗させてもらったのでした。その感想も含めて。
モトクロッサーは08モデルから排気音が94dbまで引き下げられてました。4スト1年目が98dbで、そんときの地方選仕様が94dbだったハズ。そのときUS仕様は102dbとかだった記憶が。以来、モトクロッサーの最大市場である北米仕様に対策を施す形で排気音量が規制され、FIMルールは96dbをへて08モデルの94dbと推移することになったわけです。
一見(聴)するとものすごい努力と進化。でも、そもそも94dbって何の音っていう疑問があります。
車検時の排気音量測定は、案外低回転で行われるんですよね。250が5000rpm、450が4500rpm?
クルマのタコメーターと比べると随分回ってるように思えますが、レーサーにとってのこのあたりの回転域は、低~中速域で、30台が並んでスタートするときの全開域なんかは、94db対応のエキゾーストシステムでも軽く100db越えるって話です。それってつまりゲートが倒れた直後は3000dbの排気音がコース上に響いてるってことになるのかしら。
私立文系卒のご多分に漏れずメカ的なことはチンプンなわけですが、最近のマシンは何速っていうシフト毎に進角を操作するのが常識らしくて、逆に考えればニュートラルの4500~5000rpm時のみスパークを間引いちゃったり、すでに主流になりつつあるインジェクションとの連携で、濃くしたり薄くしたりして、実際の排気音量を操作するなんてことは朝飯前らしい。
全日本の現場でそんなことが行われているとは思いたくないんですが、ルールに隙間や穴があったら、逃さずすかさずそこを突くのも勝つためのセオリー。ここはひとつちゃんとした、少なくとも現状に見合ったルールーを作ってもらわないと、ダメなんじゃないかと思った次第。
全国、聞くところ世界中でこの騒音問題が原因となり、営業休止や閉鎖に追い込まれるコースが続出しているとのこと。FIMがたぶん本山だと思うんですが、ルールーを統括する組織は、本気でその根本的改革に取り組むべきではないかと思っているわけです。実情に見合った具体的な数値がどこいら辺なのかわかりませんが、全開時に○dbとか、少なくとも常設コースが近隣と上手くやっていけるくらい実情に見合った数値を実現させて行くべきではないかと。
しどきでWR250Rに乗って、こんなに排気音抑えても、こんなに走れるんだと感動覚えました。ヤマハさんマジでエライ。WR250Rの実走音と5000rpm94dbの中間くらいで、モトクロスがずっとこれからも生き残っていける技術を開発していただきたいと、強く思ったのでした。
P.S.個人的にモトクロッサーの排気音は2ストも4ストも大好きなので、全日本のみ5000rpm94dbって考え方もあるよななんてことも思ったのですが、最先端で技術を競い合う全日本だからこそ、理想的な数値設定が必要なのではないかと思い直した次第。またも腰砕け。実際そこんとこどうなんですかね? MFJさんはどう考えてるんだろ。


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